情報漏えいの根本原因と対策

Winnyでの情報漏えいが止まらない。この世にWinnyが存在する限り、同様の事故は撲滅されるはずはないだろう。また、Internetで一度配布されたものはもう回収することはできない。漏洩した情報・ファイルも回収することはできないが、そもそもWinnyそのものを回収することはできないのである。

Winnyはとてもすばらしい技術を実装していて優秀なソフトウェアだと思うし、正しい方法・目的で利用すれば非常に有効なソフトウェアである。しかし、それを利用している人がWinnyを本来の目的ではないことに、つまり著作権のあるもののファイル交換などに使われるようになったため、Antinnyなどのウィルスが登場するようになったのではないだろうか。
せっかくのすばらしいソフトウェアであっても、使われ方次第で悪のソフトウェアというレッテルを貼られてしまうのは悲しいことである。

こういう流れになってしまうのは、仕方ないことかもしれない。
Winnyを使うことがなければ、Antinnyのようなウィルスでの事故が発生することもないのだから。
ただ、どうやってWinnyを使うかが問題。根本的な原因はソフトウェアではなく、それを使う"人"なんだと認識することが大事。どんな便利なものでもそれを悪い方向に利用することはできるのだから。

そもそも、Internet自体がこれだけ普及した理由の1つにアダルトコンテンツがあると言われている。これはInternetに限らずビデオ、DVD、i-modeなどの他のメディアにおいても同じことだと思う。

かといっても、この島根県教育委員会は本質を履き違えているのではないだろうか? 残念だが『Internetに接続しない=安全』という方程式自体が間違っている。ウィルスの感染元の多くはInternetかもしれないが、それだけではないだろう。さらに、Internetに接続しないことでOSやソフトウェアのアップデートができないばかりか、ウィルス定義ファイルを最新の状態に維持することさえ難しくなる。
確かにInternetに接続することによってリスクは増加するが、Internetに接続しないことによるリスクや不便さとはとてもじゃないが比較にはならないのではないだろうか。(道路を歩くと事故に遭うかもしれないから、一生家の中にいなさいと言っているようなものだ。)
本当に島根県の教職者の皆様、可哀想に....。