「アジャイル(Agile)」とは「俊敏」という意味。変化に対応しやすく、ソフトウェア開発プロジェクトの失敗する確率を減らすものとして、期待されているソフトウェア開発手法だ。
日頃から、会社(?)の方針によってウォーターホールでの開発を実施しつつも、10年もこの仕事をやっているとウォーターホールの欠点ばかりが目立ち始めた。ソフトウェア開発の現場は10年前とは状況は一変し、開発サイクルの短期間化、技術の進歩スピードの向上などソフトウェア開発におけるリスクは増えるばかり。
そういった中、こういう状況を打開するために、以前からXP(eXtream Programing)などの開発手法をどうやって取り入れればいいか勉強している。こういったこともあって本書を読んでみることにした。
初めてのアジャイル開発 ?スクラム、XP、UP、Evoで学ぶ反復型開発の進め方?
- 作者: クレーグ・ラーマン,ウルシステムズ株式会社,児高慎治郎,松田直樹,越智典子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2004/09/09
- メディア: 単行本
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- アジャイル開発に関する本はこれまでも読んだことがあったが、この本が最もわかりやすかった。本の帯には「アジャイルシリーズ第3弾!」と書かれているが、これからアジャイル開発について勉強しようと思っている人はまず最初に読んでみるといいのではないか。
- XPの他にもスクラム、UP、Evoといったものが紹介されている。これまで僕の中では「アジャイル開発=XP」のような方程式があったけど、UPに興味がひかれた。これからUPについてもっと掘り下げて勉強してみるか。
- これまで会社の上司にウォーターホールの問題点やそれを置き換えていかなければならないということをどんなに説明しても、ちゃんと聞き入れてくれることはなかった。本書では、そういったシチュエーションも考慮されていてヒントになった。『第11章 プラクティスのヒント』、『第12章 FAQ』だけを読んでも有益そう。
こういった良書を手に入れても、実際に現場のやり方を変えていくことは大変だろう。急に全く異なる新しいやり方に変更することは上司だけでなく、部下もついてこないはずだ。やっぱり、ウォーターホールからUPに段階的に移行するようなうまいやり方を考えてみたい。そのために、バランスが大切ということで、『アジャイルと規律』を読み始めてみた。
アジャイルと規律 ?ソフトウエア開発を成功させる2つの鍵のバランス?
- 作者: バリー・ベーム,リチャード・ターナー,ウルシステムズ株式会社,河野正幸,原幹,越智典子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2004/08/05
- メディア: 単行本
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