なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

自分のことを決して『できる人』とは思っていないのだが...
本屋で手にして本書の帯に書かれたことの言葉がひかれて買ってしまったのだ。

  • 「このくらいのことが、なぜできなんだ?」
  • 「自分でやったほうが早い」
  • ...

こう思ったら要注意! あなたは罠にはまっている。

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

まさに僕も普段からこのように感じることが多々ある。
最近もチームを率いているときでも、いろんなタイプの人たちがいるので、どうしていいのかわからず困ってしまう。


これまで常識・当たり前だと思っていたことが通用しないのか。こうすればできるはずなのに、どうしてやらないのか。何度言ってもわからないなんて、どうしてなんだ。
会社の後輩であれば、これから育てていこうという気になるから全く苦にならない。
しかし、こういうことを思わせる先輩方が多いことが事実。どうやってそういう先輩たちを再教育していくか、仕事の仕方というものを考え直させるかということが僕の悩み。
僕より先輩の人たちはちょうどバブル時代に入社した人が多い。はっきり言うとこの年代の人たちが今の会社の中ではお荷物になっているのではないだろうか。決して僕の会社だけではないはず。


このような普段から切羽詰って困っている状況を打開するヒントでもと思い、本書を読み始めてみたのだが...。
残念ながら、それに対する明確な答えというものは発見することができなかった。
前半は非常に参考になったのだが、最後の最後に答えがはぐらかされ、尻すぼみの内容。


『できる人』と『できない人』の考え方の違い、『できる人』には『できない人』の気持ちがわからないということはよくわかった。
でも、本書のタイトルでもある『できない人』を『できる人』に変えていく/育てていくということについては全然わからなかったと思う。


いや、もしかしたら、なんとなくはわかったのかも。
『できない人』を受け入れる、『できない人』にもちゃんと伝わるようにコミュニケーションする、『できない人』のやる気を引き出す。ということ。
って、これって、あまり新しいことではないような気がする。


まぁ、強いて言えば、『できない人』を『できる人』に変えることなんてできないということが、はっきりとわかった気がする。そんなマジックみたいなこと、ウルトラCのようなことはないのだと。
『できない人』の能力をちゃんと認めて、高望みせずに少しでも長所を活かしてあげる。"諦める"というわけではないけれど、あまり高い期待をせずにうまく付き合っていくようにしたいと思う。


こんなんでいいんだろうか...。
★★★☆☆