警察官の方による警察の内部告発。
佐々木譲氏の本で知った北海道警察の裏金問題。
それを機にもっと本質のところを知りたく、本書を購入してみた。
近年では県庁などの役所でも裏金問題がいつもいつも新聞沙汰になっているので、
裏金問題自体はすでに珍しいものではない。
公務員の方々による税金の無駄遣いも何も最近になって始まったことはない。
昔々から受け継がれている公務員の伝統なんだと思う。
正直なところ民間企業の人間としては、カラ出張等で裏金を作るという発想自体が信じられない。
そんな経費・金があるのであれば、利益の方に回さなければならない。
裏金にするということは、コスト意識が全くないということ。
しかも、それを取り締まるべき使命を持った組織である警察がやっているというから、これまたすごい。
本書では、愛媛県警、長崎県警、高知県警の方の告発が記されているが、
これは日本全国の警察組織に広がっていることをごく一部なのだろうと正直思う。
警察官だって人間だから悪人が混じっているのは仕方ない。
しかし、組織全体でこんなことをやっていては問題外だ。
本書の内容はもう過去の話であって、今はちゃんと更生されていることを期待するが
こういう根深い問題はそんなに短期間で治るものではないことくらい、国民は誰もがわかっているはず。
この問題についてもう少し本を読んでみるとするか...。
★★★★☆
- 作者: 原田宏二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/03
- メディア: 単行本
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