切なすぎる話。
単に悲しいというだけではない。切ないのだ。
39歳で癌に侵されて余命3ヶ月と宣告され、家族から失われる存在になってしまう男性。
かたや、突然、一人娘を殺され、さらに妻まで事件によって失うことになる男性。
この二人が幼なじみの友達によって結びついていく。
たくさんの登場人物が出てくるが、みんながそれぞれの悩みを抱えている。
そして、それぞれの人生が絡み合い、影響しあって、これからの生き方を考えていく。
『39歳』は僕と同じ年齢。
癌を宣告されて、妻と息子にどう接するのか、自分の生き方・死に方をどうするかという葛藤。
ついつい僕自身に置き換えてしまうから、感情移入しやすかった。
(上・下巻で800ページを超える大作だけど、サクサクと読むことができる。)
最後はやはり悲しい結末なのだが、残された人達には新しい希望も見えるものだったのは救いだった。
★★★★☆
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