宰相のインテリジェンス

日本とアメリカの情報収集・分析能力の大きな差に愕然とした。
もっと言うと、日本の低レベルさに情けなくもなったくらいだ。


しかし、どんなに情報がたくさんあって分析能力が高くても、アメリカは9.11を未然に防ぐことはできなかった。
本書では、そういったたくさんの情報から本当に重要なものを見出すことが重要と指摘している。


かたや、日本は情報収集能力も低く、さらにその情報を活用するトップの実行力が欠けている。
特に民主党政権時代の沖縄基地移設問題をめぐるドラバタ劇の実状は本書を読んで納得した。
そして、3.11での原発事故への対処においても決断・実行する力がなかったことを痛感。


安倍政権では、日本版のNSC、CIAの実現を目指しているという。
国境を巡って、周辺国との関係が悪化している状況であるからこそ、急いでほしいものだ。


★★★☆☆

宰相のインテリジェンス: 9・11から3・11へ (新潮文庫)

宰相のインテリジェンス: 9・11から3・11へ (新潮文庫)