凶悪 ある死刑囚の告発

暴力団組長で裁判中(死刑判決を受けて最高裁に上告中)の被告がいくつもの殺人事件を告発したという嘘のようで本当の話。この前に読んだ元イーホームズ社長)藤田東吾氏の告発本とは違った意味で非常に興味深いものだった。この本は「新潮45」の記者が書いた本。だから背景や取材方法、その結果、実に読みやすく書かれている。さすがに本物の記者は違うと思った。
★★★★☆
それにしても本書の内容には衝撃を受けるばかりである。
こんなに簡単にお金のためにたくさんの人たちが殺されてきたのか。そして、それを警察をはじめとする世の中は見過ごしてきたのか。
なお、すでに新聞やテレビで報道されているようにこの記事の告発が契機となって指南役だった"先生"が逮捕されている。儀耐震偽装問題のようにメディアによって操作される世論もあるが、このようにメディアによって大きな事件が世間に知らしめら解決に導かれると少しは安心するな。

凶悪 ある死刑囚の告発

凶悪 ある死刑囚の告発