エンジニアのための時間管理術

O'REILLYの本は好きなのだが、最近はあまり読まなくなってきたと思う。やっぱり技術的な内容の本が多いからなんだろうけど。
この本のタイトルには"エンジニア"と書かれているが、内容は"SA(System Administrator、システム管理者)"を対象としたもの。原文のタイトルは"Time Management for System Administrators"となっている。なぜ"システム管理者"と素直に訳さなかったのかは購入者を少しでも広めたいという邪推をしてしまう。
かといって、SAしか役に立たないかというとそうではなく、たくさんの仕事を同時にこなす人たちには非常に参考になると思う。
今のように厳しい世の中では、のんびりと一つの仕事だけをやっているという人は少ないのではないかと思う。仕事をしているとたくさんの割り込みがあるものが普通だろう。僕も会社ではなかなか集中して"自分の仕事"ができないので、家に帰って仕事していることがあるほどだから。(会社で仕事できないってどういうことよって思うんだけど...)
そういうった自分の状況を改善するヒントがないと思い、この本を読んでみたのだ。仕事に集中する方法、作業の優先順位付けなど、今更ってことが多かったけど、やっぱり地道に改善していかなければならないことがわかった。本書を読み終えてから、改めてPalmのToDoをこまめに使ったり、会社でソフトウェアかんばんを徹底したりするようにしてみている。
★★★☆☆

エンジニアのための時間管理術

エンジニアのための時間管理術

という非常に役に立つ本ではあるのだが、こういったことは要はその人の考え方一つなんだろうな。
たとえば、ダラダラと仕事をして残業代を稼ぐ生活残業者にとっては、本書の内容なんて知ったことではないだろうし。そういう人たちには"効率化"ということは敵のはずだ。事実、僕がどんなに仕事を効率化するように言っても、早く帰るように言っても、言うことを聞いてくれない人たちはいるんだから...。
僕は僕でさっさと人の150%の仕事をして早く帰りたいと思っている。そうやって自分を追い込むためにも、時間に縛られない(タイムカードを記録しない)働き方を選択している。
人それぞれだなということか。個人的にはホワイトカラー・イグゼンプションの導入にはそんなに反対ではなかったりするんだけど。