終末のフール

『8年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する』と予告されてから、5年経過したときの世界。


相変わらず舞台は仙台。
壮大なテーマの割には全編が仙台のヒルズタウンのご近所さんたちという狭い世界が起きている。
そういうちょっと人を食ったような感覚が、伊坂作品の小気味よいところなんだろうなぁ。


3年後に地球が滅亡するというのに、描かれている人々はすごく前向きに生きている。
サッカーをしたり、子供を産もうとしたり。


本当の世界の終わりも、こんなに平和に迎えることができるといいのに。


★★★★☆


終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)