伊坂幸太郎氏の最新の長編小説。
『あるキング』のリベンジ(?)も兼ねて発売後、すぐに読んだのだ。
"孫悟空"とか"悪魔祓い"とは荒唐無稽なものを題材にして、伊坂氏独特の滑稽な会話や言い回しが楽しい。
しかし、正直なところ、以前のようなキレがないように感じる。
読み手の僕が期待しすぎていてハードルが高いのだろうと思うけど、ちょっと残念な感じはする。
ただし、個人的には『あるキング』よりは良かったと思う。
★★★★☆
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/11/26
- メディア: 単行本
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主人公クラスの登場人物の一人である"五十嵐真"さんが、株の誤発注事故の原因をどこまでも深く追求しようとするところは、ソフトウェア会社に勤める僕にとっては非常に共感できたところ。
(逆にソフトウェア開発をやっていないと、わからないかも。)
事故の直接原因だけでなく、理由・原因を追究して、根本原因を探ろうところは毎日毎日の僕の仕事と似ているから。
単に「どうして誤操作したのか?」だけでなく、「誤操作の原因が寝不足で、その寝不足は原因は何?」というところまでは普段は追及しないけど。
わからなくもない。