テロによってヨーロッパで大停電が発生するパニック小説。
約2週間に渡って、電力という生活の基盤を奪われたとき、我々の生活はどうなってしまうのか。
電気がないと、水道、交通、食料などあらゆるものが滞ってしまう。
急に100年前に戻ったかのような生活を強いられるわけで、そんな状況で現代の我々は生きていくことはできない。
醜い人間の本性が露呈し、残酷な状況が待ち受ける。
このテロリストは捜査関係者のシステムに侵入し、PCを遠隔操作してメールを送って指示を出したりと混乱させる。
まさに最近よくニュースになっていた遠隔操作による冤罪が普通に描かれている。
こういうのを読んだりすると、小説だかノン・フィクションだか分からなくなってしまうし、日本の警察にも気づいてくれよって思ってしまうなぁ。
我が家はオール電化になっている。
マイホームを購入するときには確かに停電は心配になったのだが、ハウスメーカーの方にも「電気の信頼性は一番高い、長い時間の停電なんてこの時代には有り得ない」と言われたことを思い出した。
自分自身がソフトウェア開発者であるから、100%信頼出来るシステムは存在しないことは理解している。
いくつかの条件が重なればこの小説も事実になりうるだろう。
我々自身がもっと災害への備えが必要だと改に思ったが、電力自由化よりももっと信頼性の高いインフラをしっかりと整備しておく必要があるのではないか。
★★★★☆
- 作者: マルク・エルスべルグ,猪股和夫,竹之内悦子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
- 作者: マルク・エルスべルグ,猪股和夫,竹之内悦子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (9件) を見る