レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか

日本では10月下旬に刊行された新しい本なのだが、
原作の『Die Red Bull Story』は2008年に発売されたもの。
日本語版を出版するにあたって内容の最新化も行われているようだが、
あまり期待しない方がよいだろう。


日本版のタイトル『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』は良くないと思う。
これではマーケティングや戦略の指南書という印象を受けてしまうが、
実際には、レッドブルというベールに隠されたドリンクと会社、創業者のマテシッツに迫って
会社やドリンク、経営、関連企業などを明らかにするノンフィクションといった内容。


創業者ディートリッヒ・マテシッツの起業家としてセンスや、一貫したブランド戦略には驚くが、
半分くらいの内容はどうでもいいようなものだったり、同じことを繰り返して書くことばかり。
内容としてはイマイチの部類だった。


僕にとっては、F1で"Red Bull"が突如出現したのは鮮烈な印象がある。
今ではヴェッテルを率いてNo.1のチームとして揺るがないし、Red Bullには"強い"というイメージを持っている。
ドリンクとしての"Red Bull"はアメリカでのIT業界では滋養強壮ドリンクとして人気が高かったと聞き、
僕も仕事の朝に気合を入れるために飲むことがよくあった。
Facebookなどでも、プログラマRed Bullを飲んで頑張っていたと。)


でも、日本のRed Bullにはタウリンが入っていないらしい。
Red Bullのルーツは日本のリポビタンDであるにも関わらずだ!


Red Bullを飲んでから、「さぁ、仕事頑張らう」と思っていたけど、
これは僕もイメージだけに踊らされていたようだ。


少なくとも、僕自身はこの本を読んでからは、まだRed Bullを買っていない。
本書の著者はディートリッヒ・マテシッツに怒られることはないのだろうか...


★★☆☆☆

レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか

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