今更の説明は不要だと思うが、出光興産を創設された出光佐三氏をモデルにした小説である。
日本人として太平洋戦争の前後を考えさせられるものがあり、非常に面白い。
正直に世の中のことだけを考えて行動していれば、必ず報わるというところは、ビジネスマンにとっての心の支えになるのではないだろうか。
ただ、やはり小説なのである。
出光佐三氏も小説の中では国岡鐵造氏とされており、史実とフィクションの境目がわからない。
概ね史実に基づいているんだろうとは思われるが、アメリカや他の石油会社、政府官僚は悪者として描かれており、正直にそのまま受け入れるのは難しいと思う。
なぜ名前や社名を変えて、“小説”という形にしなければならなかったのかはわからないが、
これはちゃんとしたノン・フィクションとして読みたかった。
★★★★☆
- 作者: 百田尚樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/07/15
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (40件) を見る
- 作者: 百田尚樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/07/15
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (31件) を見る