Firefoxは普及するのか。

Firefox 1.0がリリースされた時にはWebサイトがダウン寸前になるまで、アクセスが集中にダウンロードされたそうです。現実的にFirefoxがどんどん普及していることは事実だろう。
しかし、これからも本当にFirefoxは期待どおりに普及するのでしょうか。


私はFirefoxを使用する前には、OperaSleipnirを使用していました。これらのブラウザは、タブブラウザであること、多彩なカスタマイズが可能であり、非常に優れたWebブラウザであることが理由でした。
だた、SleipnirIEコンポーネントを使用しているので、残念ながらIEセキュリティホールの影響を受けてしまうことがあります。IEは今やWindows OSの一部となっていることは周知の事実であり、IEセキュリティホールは最悪の場合にはOSの破壊などに繋がってしまうことになります。

それでは、Firefoxセキュリティホールがないのかと言えば、決してそうではありません。例えば、以下のWebサイトに公開されているように古いFirefoxにはいくつものセキュリティホールが発見され修正されています。

セキュリティホールになるようなバグが全くないソフトウェアなど存在しないと考えています。(ソフトウェアの開発者であることもありますが、バグのないソフトウェアはありえません。)
重視したいのは、セキュリティホールによって我々ユーザが受ける脅威の大きさや内容です。また、脆弱性セキュリティホールが発見されたときの修正プログラムの対応のスピードです。
今のところFirefoxIEとは異なり、OS破壊といった取り返しのつかないような脅威が発生する可能性が少なく、修正プログラムもMicrosoftよりは迅速に公開されると期待していますので、使っています。もちろん、Firefoxの多彩な拡張機能やテーマ、カスタマイズが一番の理由ですが。

IEのユーザには他のWebブラウザが存在することさえ知らずに、「InternetをするときにはIE」という方程式で使用している人も多いと思います。
今のところFirefoxを使用しているのは、新し物好きの人がほとんどだと思いますので、こういったユーザ層を取り込めるほどのインパクト(簡単さや高度なセキュリティなど)がないとFirefoxは劇的には普及しないと考えています。

しかし、IEは安泰かといったら、そうであって欲しくはありません。

IEは次期WindowsであるLonghornまでIEのメジャーアップは行なわない、またIEのセキュリティ強化機能はXPにしか提供されず、古いWindowsのユーザには提供されないという。MicrosoftとすればWindows XPへの移行を促進させたいというビジネス的な戦略があるのかもしれませんが、これでは既存ユーザをないがしろにしていると捉えられても仕方ありません。かく言う私も、Windows 2000 Professionalユーザです。


Firefoxの躍進によって、Microsoftの戦略が変更され、IEのメジャーアップやセキュリティ機能の提供が行なわれることを願います。
そして、Webブラウザ創世記の頃のNetscape vs IEの時代のように、両ブラウザが再び切磋琢磨していいものになっていってくれればと願うばかりです。