隠された証言―日航123便墜落事故

これまで日航123便墜落事故に関する本を何冊も読んできた。もう十分だろうと思っていたが、8月12日が近づいてきたので最後に1冊だけという気持ちで本書を読んでみた。


今まで何冊かの本を読んで理解していた事故原因、ボーイング社による修理ミス、隔壁破壊から垂直尾翼破壊への連鎖はまったく証拠がない仮説にすぎないということを知ってショックを受けた。
アメリカ、ボーイング社が隠そうとするもの、それに同調し十分な調査を行わず、事実を捻じ曲げようとする日本政府。この裏には何があるのだろうか? なぜそういう理不尽な調査結果として形にしなければならないのだろうか?
これは最近の政治の問題と根本的に同じものを感じる。
政府が自分たち個人、組織のことだけを考え、被害者や国民を置き去りにしたやり方。マスコミを利用した誘導。
名目上は自由と民主主義がうたわれている日本であるが、本当にそうなんだろうかと何もかもに疑問を感じ、政府と公務員を信用することができなくなってしまう。
本書を読んでみて、まだまだこの事故は終わっていないのだと痛感した。本書によって疑問がでてきてしまったため、僕もまだまだ納得することはできない。もう少し関連する本を読んでみようと思う。
★★★★☆

隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)

隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)