果断―隠蔽捜査〈2〉

『隠蔽捜査』の続編。
文庫化されたばかり。

正しいと思ったことを正直に行う竜崎警視長。
警察という階級組織の中においても、自分の考えを貫こうとする姿が実に気持ちよい。

ただ普通の会社に勤める自分とも重ねてしまうこともあり、
こんな会社でも上司の気まぐれに流されてしまっている自分が非常に恥ずかしくなる。

竜崎氏のように、正しいことだけを考えて、それに愚直に実行できる人間は皆無に等しいだろう。
正しいことはわかっていても、それだけを貫くことなんて難しいのだから。

読後感がすごく爽快で気持ちのよい本。

★★★★☆

果断　隠蔽捜査２ (新潮文庫)