ハードディスクレスのノートPC。

日立がノートPCの盗難・紛失による情報漏えい対策として、ハードディスクを搭載しないノートPCを発売するそうです。すごすぎます。昔々のダム端みたいですね。

ハードディスクを搭載せず、読み取り専用のコンパクトフラッシュメモリにWindows XP Embeddedを搭載。ネットワークを使って社内のPCやサーバにリモートで接続して使用するという形だとか。さらには、USBメモリなどの外部デバイスに対してもデータは書き込めないようになっているようです。

確かに、ハードディスクを搭載せず、外部デバイスにも書き込みを禁止することで、このノートPCからの情報漏えいは非常に難しくなりますね。正しく使用していれば、まず事故や犯罪などによって情報が漏洩することはまずないといってもいいかもしれません。

しかし、非常に気になって仕方ないのは、ノートPCの使用感、レスポンスタイムです。ノートPCは出先などで使用することが多いものであるため、ネットワーク(VPN)を使用して社内のPCにリモートで接続して使用するということですが、本当にそのような利用方法でユーザが満足できるレスポンスタイムは実現できるのでしょうか?
イントラネット内の1000/100MBなどの高速回線であれば、十分な使用感は得られるのでしょうけど、出先からのモバイル通信でかつVPNを使用する場合にはどうなのか気になりますね。ちょっとだけ使ってみたいです。

日本の大手メーカの中では日立さんはセキュリティに対してものすごく真剣に取り組んでいるなあといつも感心します。

このような事件も起きていますし、情報漏えいには各企業が過敏になっていると考えられるので、日立のこのソリューションはうまくいくかもしれません。

なお、同端末のある部屋は虹彩認証、暗証番号、監視カメラなどのセキュリティ対策が施されており、担当社員には秘密保持などの誓約書の締結およびセキュリティに関する研修も行なっているという。

普通の企業ではここまではやっていないのではないでしょうか。それにしても虹彩認証や監視カメラも設置してある場所からデータを持ち出すとは大胆な犯行ですね。企業にとってもここまでセキュリティ対策を実施してこういった事件が起きてしまうのであれば、どこまでやればいいんだって感じだと思います。