6月20日、オライリー・ジャパンからオライリーらしくないノン・フィクション小説な本が発売された。タイトルが面白そうだったので、早速Amazon.co.jpで注文して読んでみた。
"スパムメール"というよりも、"迷惑メール"といった方がわかりやすいかな。
- 作者: Brian McWilliams,夏目大
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2005/06/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 一言、面白い。本の内容に入り込むことができるので、どんどん読み進めることができる。ちょうど忙しい時期だったので、一気に読んでしまうことはできなかったが、飛行機やバス・電車の中など移動の時間に読むことができた。
- ストーリはなんともアメリカ的。スパム・メールで生計を立てている"スパマー"とスパム・メールを撲滅させようとする"アンチ・スパマー"との対決の話。(正義感の強い素人さんが頑張るところがアメリカン・ヒーローっぽい。)
- これまでスパマーがどうしてスパムを送るのかといったことを考えてみたこともなかったが、スパマーもそれを仕事としてご飯を食べていることを考えると、ちょっと感心してしまうところもあった。どちらかと言うと、アンチ・スパマーよりもスパマーの方に感情移入してしまった。
- おしいのは、結末がぼやけてしまっているところ。対決の結果、どうなったのか知りたいところだが、自分自身が毎日大量のスパムを受け取っていることを考えると、本で読むまでもないかもしれない。
- 日本でもこんなことがあるのかどうかわからないが、僕自身はスパムを受け取ったからといって腹を立てたり文句を言ったりすることはない。どこかで仕方ないと諦めてしまっているためだろう。プライベートのメールアドレスで受信するメールの8割くらいはスパムだと思うが、メーラにはスパム・フィルターをインストールしているので、特にスパムを見る必要もないし。
- スパム撲滅のための法律、『特定電子メールの送信の適正化等に関する法律』が施行されても全くスパムは減る気配がない。また、海外からも多くのスパムが届くという状況。この本の中に書かれていたが、スパムがなくならないのは、スパムを受け取った人たちの一部がそのスパムから怪しいものを購入することによって、スパマーたちが利益を上げることができているため。多くの人々がスパムによって嫌な思いをしているけれども、ごく一部の人にとってはスパムによって恩恵を受けているわけだ。う〜ん、当たり前のことだけど妙に納得してしまった。