ビッグバン宇宙論

『暗号解読』でSimon Singhにはまったので、彼の最新の著書である『ビッグバン宇宙論 上・下』を読んだ。
まぁ、まぁといったところ。期待し過ぎたのかもしれないけどね。★★★☆☆

ビッグバン宇宙論 (上)

ビッグバン宇宙論 (上)

ビッグバン宇宙論 (下)

ビッグバン宇宙論 (下)

僕も昔からこの手の話は大好きだった。アインシュタイン特殊相対性理論やホーキングなど、難しい話だけど、いろんな本を読んで理解しようとしたものだ。
この本では天動説、地動説から始まって、ビッグバン説にいたるまでの科学者たちの苦労と政治的・宗教的な歴史が整理されているところはよかった。これまで読んできた本では1つ1つの説に関するものであり、こんなに全般的にわかりやすく説明されたものはないだろう。しかし、それによって、内容が薄くなってしまっていることも否めない。これは著者自身がエピローグでも書かれている。
ビッグバンで完璧なのか? というと、そうでもないはずだ。本書ではほとんど触れられていないが、ヒモ理論など新しいものはどんどんと登場している。情報の鮮度、深さという面ではもっと突っ込んで欲しかった。せっかく上・下の2巻構成にしているのだから、ページ数も合計700ページくらいにしても良かったのではないかと思った。実際、最初は本が薄くてがっかりしたし。

今は同じくSimon Singhの『フェルマーの最終定理』を読んでいるところ。