MacAfeeの前副社長が現在のインターネット、PC、クラウドコンピューティングにおけるセキュリティについて語る。
アンチウィルスソフトのベンダーであるMacAfeeの前副社長だからといって
『安心してください、コンピュータは安全です』というセールストークなんてしていない。
全然逆。
ITセキュリティの世界に100%安全なんてありえない。
一定のリスクを覚悟して使う人がある、ただ、普通にしていればそんなに危険な世界ではないよというトーン。
ITセキュリティベンダーの人たちに対しては、非常に厳しい感じの意見が多かったと思う。
ユーザに変に不安を煽って製品を売ろうというようなことや、
実は役に立たない(費用対効果が低い)製品、セキュリティホール発見時の対応など、
セキュリティの技術者として専門家からの意見は非常に的を得ている。
僕もITセキュリティ業界に身をおく人間の一人として、頷く箇所が多々あった。
セキュリティは重要な部分であるが、なかなかビジネスが厳しい分野でもある。
本書を参考にして、ちょっと頭を切り替えて考えてみるかな。
★★★★☆
- 作者: John Viega,葛野弘樹(監訳),夏目大
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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