マイクロソフトでInternet Explorer 4.0やWindows、Excelといった巨大なソフトウェアの開発に携わった著者。プロジェクトマネジメントのチップス集のような感じで幅広くいろんなことが紹介されている。
毎日少しずつ読んでいたので読み終わるのに時間がかかってしまったが、そんな読み方もできるように細かく内容も分けられている。
僕も最近はいくつものプロジェクトを担当するようになって、すごく困っていたことや悩んでいたことがあったので本書を読んでみた次第だ。米国との文化の違い、仕事に対する考え方の違いがあるから、一概にすべてが日本のソフトウェア開発に当てはまるとは思わないけど、多くの部分は参考になったと思う。特に次の章が。
- 9章 コミュニケーションと人間関係
- 10章 メンバーの邪魔をしない方法
- 12章 リーダーシップが信頼に基づく理由
日本ではまだまだ年功序列的な考え方をする人が年配の方ほど多いし、誇りを持って仕事をしているというよりも、生活のために仕方なしに会社に来ている(仕事をしに来ているのではない、単に会社に来ているのだ)という人もいる。こういった環境では、各人の仕事への取り組み姿勢がプロジェクトの中でもバラバラとなってしまい、みんなをリードすることが非常に難しい。冷たいかもしれないけどドライに考えなければならない部分、手厚くフォローしてあげる部分と見極めが大変だ。
7月頭からはまた新しいプロジェクトを始める。今度は若い優秀な人たちを多く集めてもらったのだが、僕よりも全然年上の人も数名いる。またまた悩みの種になりそうなのだが、まずは気負わずにガツンっと立ち上げてみたいと思う。
★★★★☆
アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)
- 作者: Scott Berkun,村上雅章
- 出版社/メーカー: オライリー・ジャパン
- 発売日: 2006/09/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 20人 クリック: 361回
- この商品を含むブログ (186件) を見る