湊かなえさんのデビュー作。
第29回小説推理新人賞受賞で、週間文春'08年ミステリーベスト10 第1位で、本屋さんには大量に平積みされているとしたら、読んでみる価値ありと考えるだろう。
デビュー作ということもあり、正直なところ全く期待せずに読み始めたのだが...。
この展開はめちゃくちゃ引き込まれてしまった。
我が子を殺された教師、主犯格の中学生の女友達、共犯者の中学生の姉、共犯者自身、主犯自身、再び教師。
という順番で自らが告白する形で物語は進んでいく。
そんなに珍しいパターンではないが、練りこまれた展開が面白かった。
ただし、後味はすごくすっきりしない。どこか気持ちが悪い。
誰が本当の被害者であり、加害者なのか。
現代の表面的な学校での人間関係、子供中心の親子関係というものがすごく悲しくなってしまう。
でも、星は5つ。
湊かなえさんの次作にも期待してしまう。
★★★★★
- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/08/05
- メディア: 単行本
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