ガラスの巨塔

NHKプロデューサーの著書。
プロジェクトX』を小説中では『チャレンジX』と言い換えているけど番組の中身は同じものであり
著者の自叙伝と捉えればよいのかと思う。


巨大で陰湿な組織の暴露本と捉えて、楽しみにして買ってみたのだが...


これは自分自身を主人公である小説として書いた暴露本なのか、単なるフィクションなのかがわからない。
本当に暴露本なんだったら、とても醜い組織であり、こういう本も意味があると思う。
それにしても、主人公(つまり著者自身)中心の目線でしか描かれておらず、
主人公を美化しすぎているように感じたところが、何となく気になった。


逆に、完全なフィクションということであれば、小説的には面白い方ではない。


何らかの都合によって、小説という形をとったノン・フィクションと思えば、
NHKの組織の陰湿な体質・構造に驚くばかりだし、面白いと思う。


著者は二作目を考えているのだろうか?
NHKとは違う題材を選択したときに、どうなるかは楽しみかもしれない。


★★☆☆☆

ガラスの巨塔

ガラスの巨塔