バイバイ、ブラックバード

伊坂幸太郎さんの新作はすぐに購入して読んでいたのだが、
なぜか「バイバイ、ブラックバード」はちょっと二の足を踏んでいた。


理由は自分でもよくわからないけど、「ゆうびん小説」という言葉から
完成度が期待できなかったのかもしれない。


そんな中、「マリアビートル」が期待以上に面白かったので、
伊坂幸太郎中毒が再発して、やっぱり読まなければならないと思って購入。


やっぱり予想していたとおりに後悔しました。
どうして発売されてからすぐに買って読まなかったのか!! こんなに面白いのに!!


「あのバス」とは結局は何で、どこに向かおうとしているのか?
星野一彦は何を失敗してしまったのか?
繭美は何者ものだったのか?


と、いつもの伊坂作品のように読み終わっても、謎は謎として残ったままです。
ただ、これは伊坂作品の面白いところで、読者が勝手に想像を膨らませればいいところだと思う。


何だかわからないけど普通の男の星野一彦が五股をかけて、5人の女性と付き合っていて
何だかわからないけど、星野一彦はわかれなければならなくなって、
5人の女性に別れをつげにいくという物語。
出会いからいきなり別れの場面という展開が非常に面白い。


この本の最初から最後まで、僕のイメージでは繭美は完全にマツコデラックスだった。
もうそれ以外はイメージできないくらいに嵌っていた。
本書を映像化する際には、マツコデラックスしかいないだろうなぁ。


★★★★★

バイバイ、ブラックバード

バイバイ、ブラックバード



ちなみに、「文藝別冊 伊坂幸太郎」。
伊坂ファンならこれは必読。
伊坂さんの思いが伝わってくるので、僕たちがどのように読んでいけばいいかも指南してくれていると思う。
昔の作品ももう一度読み直してみたいと思い始めている。

★★★★☆

伊坂幸太郎---デビュー10年新たなる決意 (文藝別冊)

伊坂幸太郎---デビュー10年新たなる決意 (文藝別冊)