「日本品質」で世界を制す

ソフトウェア開発を仕事にしているものとして、”品質”というものは非常に大きなテーマ。


ソフトウェアには完璧はあり得ず、本書でいう多くの“見えない不良”が必ず潜んでいる。


もちろん僕たちは不良(バグ)を作りこまないように、出荷までに検出して修正するように
日々いろいろな努力を積み重ねている。
しかし、100点を取ろうとして徹底しても時間がかかるだけであり、今度は販売機会を逸してしまう。


“品質”というものをどこかで見極めなければならず、その線引きが非常に重要なところ。
その点では本書に示されているような問題が発生してしまった後の対応を高めていくこと、
機能的な品質に加えて、”情緒的品質”を追求するというところが、これからの方向性なんだろう。


今やソフトウェア業界にも中国・インドとの価格競争が始まっている。
”日本品質”をないがしろにしてスピードと価格だけで真向勝負しても勝てるわけがない。


日本の僕達にしかできないことを達成することを考えていかなければならないためには
よい本だと思う。


★★★★☆

「日本品質」で世界を制す!

「日本品質」で世界を制す!