雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉

めちゃくちゃ面白い。
実名と仮名がごちゃごちゃになっていて、一応"小説"ということになっているが、臨場感あふれる物語。
この業界にいて、しかも当事者に近い人たちしか興味はないかもしれないが、僕たちが入社する相当前にこのようなことが起きていたということが非常に勉強になった。


オープンソースソフトウェアもあるし、ソフトウェアのライセンスについては今でも非常に難しい問題。
プログラムを逆アセンブルして互換ソフトを開発していたという富士通の実態も今では考えられないことであるが、今ではOSSに力を入れて取り組んでいるIBMが四半世紀前にはこのように独占禁止法に抵触しそうなことをやっていたこともある意味では面白い。

どっちが良いとか悪いとかではないと思う。このような大事件が秘密裏に交渉されていたこともすごいし、それが今となっては世界が全く変わってしまっていたことも切なく感じる。

★★★★★

雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉

雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉