極北クレイマー

海堂尊氏の新作。
といっても、もう発売されて2ヶ月くらい経っている。


北海道の夕張市を題材とした地方自治体・市民病院の財政破綻、役所というコスト意識の薄い組織体質が面白く描かれている。
面白かった。


海堂氏の過去の作品をまだ全部読んだわけではなかったが、
この作品はそんなに過去の作品とつながっていないのではないかと
勝手に思い込んで読み始めたのだ。


でもね、やっぱり海堂氏の作品はどこかで過去の作品とリンクしている。
"姫宮"がキーマンとして登場するのはわかりやすいのだけど、
最後に颯爽と登場する"世良雅司"とかは、かなり意味あり気なので、ちゃんと過去の物語を読んでおいた方がよいと思う。
脇役であっても、作品間でリンクしているところが海堂氏の面白いところだと思うから。

意味深で謎が多そうな登場人津である"南雲正義"氏も「螺鈿迷宮」あたりで出てきたかと思ったけど、本作品が初出らしい。


★★★★☆

極北クレイマー

極北クレイマー