鉄の骨

お正月に読みました。


『会社がヤバい。彼女とヤバい。』という帯のキャッチコピーは素晴らしいと思った。
建設業界の談合事件が題材ということは事前に知っていて購入したが、『彼女とヤバい』というところは意味が分からなかった。
でも、これが単なる談合事件だけでなく、若い恋人たちの将来を考えた葛藤もよい。
1冊で2度美味しいという感じ。


僕は建設業界は全然わからないけど、「談合は必要悪」というのは理解できるような気がする。
こんなに不況でデフレの世の中では、利益度外視で目先のお金だけを考えた受注というのは存在すると思う。
そうなってしまっては、企業には成長できる見込みがない。
結果的に誰もうれしくない業界になってしまう。


池井戸さんの本は読み終わった後に、非常に気持がよい。
本書もそう。良い意味で、期待を裏切らない終わり方になっていて、読み終わったとき「あぁ〜、良かった」と思ってしまう。
本当に気持ちが良い本だ。


★★★★★

鉄の骨

鉄の骨