新型コロナウィルス関連の書籍はまだまだ少ないが、
門田さんの本書はいち早く世界で何が起きていたのか、
日本の対策はどうだったのかを客観的に理解できる良書。
確かに我々日本人は2020年1月、2月の段階ではほとんど危機感がなかった。
普通に東京にも飛行機に乗って出張していたし、飲みにも行っていた。
ダイヤモンド・プリンセス号のことはまだまだどこか遠い話だったが、
3月の三連休の混雑により、爆発的に感染者が増えてしまい、
志村けんさんが亡くなったことによって急に大変なウィルスだと騒ぎ始めた。
しかし、台湾は、2019年年末の段階ですでに国家レベルで行動していたというのだから驚きだ。
そういう情報が当時の日本のマスメディアでも報道されていれば、少しは状況は違っただろうか?
いや、正常性バイアスの強い日本では、おそらく自国は安全と信じて変わらなかっただろう。
この新型コロナが数十年後に振り返られたとき、どのように語られているのか、
それとも忘れ去られているのだろうか....
★★★★☆