粉飾決算がなぜ起こるのか。
ということをもっと理解するため。
エンロンにしてもライブドアにしても、株価という虚像の価値だけを上げようと経営者がやっきになったなった結果に発生した事件。
お金至上主義の経営者の企業はこんなものだろうし、村上ファンドのような投資機関も『経営に物申す』といいつつも本当の株主のことを考えているのではなく、自分たちの金儲けのことを考えているだけ。
株式会社、資本主義という本来の考え方が一部の人間のマネーゲームのシステムになってしまっていることに本書では警鐘を鳴らしている。
株式会社に勤務している自分がこんなことを知らなかったのは恥ずかしい限り。社員として会社の株価を上げるためにがんばるということ。それは自身の金儲けではなく、会社の利益につなげるということ。
また、ネットで株をしているような個人投資家にも本来の株式会社というものを理解してほしいと思う。
ただし、本書の内容はくどいところが多々あり。同じことを何度も何度も繰り返し書かれているところが読みにくく気になった点が残念。
でも、この著者はよっぽど金持ち経営者が嫌いなんだろうな〜。
★★★★☆
- 作者: 奥村宏
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
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