最近はエコ関連のTV番組が多い。エコ週間?
先日も日本テレビで「エコファイター」なる番組を放送していた。
その番組の最後には人間がいなくなったら、世界はどうなるのかということをCGで表現していた。
そのCGのネタはまさにこの本。
僕はちょうど本書を読んでいたので、映像がイマジネーションを広げてくれて理解しやすくなった。
でも、この番組の映像はたった数分間しかなかったので非常に物足りなかった。
人類がある日、突然地球上から消え去ったら、地球はどうなってしまうのか。
こういうことを、この本では400ページに渡って解説されている。
★★★★☆
- 作者: アラン・ワイズマン,鬼澤忍
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/05/09
- メディア: 単行本
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人類によって破壊されてきた地球は自律的に回復できるのか。
人類が作ったものは、どのようにして分解されていくのか、それにはどれくらいの時間がかかるのか。
本書の試みは非常に面白かったし、勉強になるものであった。僕自身、改めて"環境"について真剣に考えるきっかけになった。
でも、この本にも残念な点があった。
- いろいろな専門家の意見で構成されているのだが、それらの意見を合体させたトータルな見解というものを示せていない。それを著者が示さなければならなかったのではないだろうか。
例えば、森林や生物の学者が考えること、都市など建築学者が考えること、さらに放射能やプラスチックなど化学者が考えることということは微妙に違うわけで、それをまとめた展開がほしかった。
期待しながら読み続けたものの、最後まで記されていなかったことは非常に残念。 - 残念ながら、翻訳が良くないと思う。
英語を直訳しているのだろうか、日本人にとっては読みにくい構成、展開が多々あった。訳者は原書を大切されたのだと思うが、もっと大胆に意訳してでも読みやすくしてもらった方がよかったと思う。
でも、総じて非常に良い本であり、いろんな人に薦めたいものだった。
人間は反省をできる動物である。
しかし、失敗しない限り、それを事前に想像することはできないものである。
これまでの人間の行動の結果は、もう取り返しのつかない時点でようやく気が付き反省していたのだ。
おそらくもう地球は手遅れの状態なんだろうけど、地球を少しでも延命するために僕たちができることをやっていくまでだ。
こんなことを考えながらも、今日、僕は我が家の周りに除草剤を撒いていた...。
反省すらできていないではないか。
反省すらできていないではないか。