なんか読みたい本がないかな〜と我が家の本棚を探していて発見。
妻が読んでいた本だけど、僕はまだ読んでいないものだったので、気軽な気持ちで読み始めただけだったのだが...。
めちゃくちゃ、重い。
重すぎる内容。
正直なところ、上巻でくじけそうになった。
話の重さに読んでいる僕の方が押しつぶされそうになった。
下巻の内容は、さらに重く、さらにさらに内容がハード。
でも、読み終えたときの、この感じはなんと表現したらよいのが適切なのかわからないけど、
かなりサッパリしている。
基本的に超不幸な展開&結末なので悲しいはずなのだが、これでよかったんだという清清しさを感じた。
故郷の土地の問題、親の問題、兄弟の問題、友達の問題、恋人の問題。
主人公、シュウジにとっては、どれもが自分で引き起こしたことでないんだけど、すべてが不幸になっていく。
その中で、生きること、死ぬこと、という少年にとっては非常に重いことを考え、中学生にしてすでに人生に疲れてしまう。
世の中にはこの物語以上に不幸な方がいるかもしれない。
家族のこと、友達のこと、・・・。
僕にとっては当たり前のことが本当はどんなに幸せなことなんだろうと、改めて感じさせてくれるものだった。
不謹慎かもしれないけど、他人の不幸をみて、自分の幸せを感じたということか。
★★★★★
- 作者: 重松清
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