懲戒解雇

古い本だけど今読んでも面白い内容。


今でこそ地位保全仮処分申請はたまに聞く言葉になったのかもしれないが、
本書の舞台である昭和56年頃といえば、サラリーマンは会社へ反抗するということは
考えられなかった時代ではないだろうか。


そんな時代に自分の尊厳のために組織に歯向かって生きる主人公は素晴らしい。
ドライになった現代でも僕にはこんな風に組織の上層部に抵抗する勇気はないだろう。
情けないことだが、家族を持った大人としては、一般的な考えだと思う。


本書の主人公、森の生き方には勇気づけられるサラリーマンは多いと思う。
組織の中間管理職として理不尽なことが多い人は必読。スカっとするし。


★★★★☆

<新装版>懲戒解雇 (講談社文庫)

<新装版>懲戒解雇 (講談社文庫)