JAL再生

巨額の負債を抱えて経営破綻したJALが、短期間で高収益に転換し、再上場したことには誰も驚いたはず。
会社更生手続きによる債権放棄が主な要因かと思っていたが、決してそうではなかった。

本屋でこの本を立ち読みし始めて、これは僕の会社も同じようなものだと危機感を感じて、買わずにはいられなかった。


JALが抱えていた問題は、多くの会社も同じように持っているものだと思う。

  • 自分の会社は潰れないと思っている。コスト意識が低い。自分の会社の経営状況がわからない。
  • 真のお客様のことを考えて、現場を率いるリーダーが少ない。
  • 経営幹部と現場の思いに開きがある。経営者の気持ちが現場に伝わっていない。


これは自分の耳にも痛い話が多い。
部下にはあまりケチくさいことを言いたくないから、損益状況を細かく伝えていなかったけど、これではマズイのだな。
ちゃんと数字として部下にも周知させて、会社の状況を客観的に理解してもらい、コスト削減に務める必要がある。
さらに、自分自身が部下ともっと将来像や価値観を熱く伝えて議論して、社員の気持ちを盛り上げていく必要あり。


久しぶりに非常に勉強になったビジネス書だった。


ちなみに、この本のほとんどは出張時のJALの機内。
最近のJALはサービスが良くなったなぁと思っていたけど、本書を読んだ後にはその理由が納得できていた。
こうして、JALの社員の一人ひとりが大きく変わっていったのか。ふむふむ。


★★★★★

JAL再生―高収益企業への転換

JAL再生―高収益企業への転換